ふとした日常に感じる豊かさをツクる。
素材を生かすことで日本の古き良き風景をこの先の未来に循環させる。
その過程の中で生まれたものが新たな物語を育む。
私たちはそのお手伝いを今もこれからも。
父は大工の二代目、兄も大工
一緒に家を作る仕事がしたいと左官に
1987年 東京都生まれ
2006年 株式会社原田左研
素材を活かす左官を学ぶ
2011年 ドイツへ1年滞在し
ヨーロッパを中心に12か国巡る
2012年 勝又左官工業所
伝統技術(茶室・蔵など)を学ぶ
2014年 左官都倉
2023年 株式会社 左官都倉 設立
2011年― ドイツアーヘン工科大学 非常勤講師
2022年― 多摩美術大学 非常勤講師
簡略化されたものではなく
モノを大切に、ひとつひとつを丁寧に
寄り添ってやっていくことが
当たり前の価値を上げていくことになる。
昔は当たり前だったことが
今は特別になってしまったことを
今の時代にフィットした当たり前にしたい。
そこで対話・技術・素材が生まれ
伝統からのアップデートを可能にする。
土・石灰・砂・藁など自然の恵みと
人の知恵で壁は作られていく。
人の都合だけでは
素材の持つ可能性を引き出すことはできない。
素材を生かすことで
人にとって本当の意味での心地よいモノになる。
何気ないものを大切に育む
生活の背景になるもの
昔は施主と職人が顔を合わせ
ああでもないこうでもないと酒を飲み交わし
良い家を作るために本音で会話をしていた。
施主の想像以上の仕事をして初めて
人も幸せになり、技術も進歩していった。
しかし、今は施主の顔も見ずに終わってしまう現場も
当たり前になってしまっているのではないか。
私たちはしっかりと施主と顔を合わせ
会話を進めていく中で
一人一人に合った壁を提案していきたい。
壁を厚く塗る。
浄化機能と耐久性を併せ持つ多重フィルターが
経年変化による壁の美しさを増す。
目に見えているものだけでなく
その奥にある純粋なモノを感覚的に感じ
ずっとそこに居たくなるような空間をつくる。
家の中で最も目に留まるのは壁だと思う。
間仕切りは言葉の通り、“あいだを仕切る壁”。
そこに淀みが生じ、詰まってしまうと憂鬱になり
悪循環になる。
淀みができないように
人に寄り添う、空気のような優しい壁が良い。
余白のある空間。